畑と牛と要相談。~十勝清水の農家のブログ~
日々の出来事、読書の軌跡等を記した雑記帳です。
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つなぎ時々スーツ

Author:つなぎ時々スーツ
「食べる喜び、つくる喜び」を提供する会社をつくって、北海道農業を世界に誇れる産業にすることが目標。現在は縁あって札幌の建設(環境)コンサルで働くかたわら、中小企業診断士試験の2011年度試験一発合格を目指して、夜な夜なスタバで勉強する日々。夢は「平成の渋沢栄一」と言われるようになることです。



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土壌に関する論点整理。
ちと自分なりに土壌について勉強中。
正確には復習中。

「土壌学の基礎」松中照夫は体系的にまとまっていて分かりやすい。


で、以下はメモ

===

土壌が養分を保持する機能は土壌の負荷電が担っており、
その容量はCEC(陽イオン交換容量)として表される。

土壌が持つ負荷電に陽イオンとしての各種養分が引きつけられることによって、
「養分が保持されている」状態になる。

塩基飽和度(%)=交換性陽イオンの負荷電量/陽イオン交換容量×100

同じCECでも塩基飽和度が低い場合は、
その分だけ水素イオンが保持されるため、pHは低くなる(=酸性になる)。


土壌が酸性化して水素イオンが土壌の負荷電に吸着され続けると、
土壌中の粘土鉱物の結晶構造を破壊し、
結晶構造の一部を構成していたアルミニウムが交換性アルミニウムになる。


土壌の酸性化は雨による影響もある。
雨はCO2を吸収しながら落ちてくるため、天然の炭酸水。

当然、都市部を中心として酸性雨による影響も受ける。


すべての化学肥料が土壌の酸性化を招く訳ではない。

・ 生理的酸性肥料・・・硫安、塩安、硫酸カリ、塩化カリ
・ 生理的中性肥料・・・尿素、硝安、リン安、過リン酸石灰
・ 生理的アルカリ肥料・・・石灰窒素、熔成リン肥、硝酸ソーダ

の3種類のうち生理的酸性肥料が土壌を酸性化させやすい。

土壌に施与されると、
アンモニウムイオンと硫酸イオンor塩素イオン(いずれも陰イオン)に分解。

このうちアンモニウムイオンは植物に吸収されやすいが、
硫酸イオンや塩素イオンは比較的土壌中に残りやすく、
水素イオンと結びつき硫酸や塩酸になる。



土壌の酸性化は直接的に作物生育に影響を与える訳ではない。

土壌の酸性化に起因して、
・ アルミニウム、鉄、マンガンの可溶化、
・ リンの吸収低下
・ カルシウムやマグネシウム不足
・ 微量要素の欠乏
・ 微生物活性の変化
を招くことによって、作物生育に影響を与える。


アルミニウム、鉄、マンガンは土壌中から溶け出し、
作物に過剰に吸収されることによって作物生育を抑制することもある。
特にアルミニウムは要注意。

さらに、リンはアルミニウムや鉄と非常に結合しやすく、
結合すると難溶性リン酸塩化合物になる。

これになってしまうと、水に溶けにくく、
作物がリンを吸収しにくくなってリン欠乏を引き起こしやすくなる。

また土壌が酸性化すると土壌の負荷電に吸着されている
陽イオン(カルシウムやマグネシウム)が雨によって洗い流される。
これにともなって不足することになる。

微量要素のうち、ホウ素は酸性に傾くと作物への有効性が低くなる。
またホウ素、銅はpHが7以上になってもダメ。
作物にとってはpHが5.5~7がベスト。

亜鉛は酸性になると溶脱し、
モリブデンは鉄と結合して作物に吸収されにくくなる。

土壌中の微生物のうち、酸性になると細菌の活性が低下し、
有機物の分解が遅れると同時に、分解に伴って放出される窒素やリンが減少する。


作物の耐酸性は
弱:てん菜、小豆、大麦
弱~中:大豆
中~強:小麦、とうもろこし、チモシー
強:えん麦
最強:イネ、オーチャードグラス


ざっくりとひとまとめにすると、

土壌の酸性化
 ↓
アルミニウム溶出
 ↓
諸々の悪影響

という構図が成り立っているようだ。

===

続きはまた来週だな。

ここまでメモを書き出すのに3時間かかったでや。


大学のときに土壌学の講義をとって、
こんだけのメモを整えてレポートにしてを出していたら
「秀」もらえたんでないかと思えてくる。


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防除の考え方part4
そろそろシリーズ化というか、
連載テーマとなってきた防除の考え方。

先週、先々週と病気、害虫について考えてみた。

今週は雑草について考えてみよう。



教科書的には水田雑草と畑地雑草とあるようだが、
ここでは当然、畑地雑草に着目して話を進めていこう。

「花より男子」のつくしじゃないけど、
雑草ってやつはすげー強いんだ。

ちょこっと成長すると、
ビシッと根っこを張るわ、茎は堅くなるわ、
作物の何倍の背丈にもなるわ。

雑草畑にするとドエライことになる。


で、なんで雑草たちが厄介者扱いされるかというと、
農作物より生命力が強いので、
大きく育って作物を覆いかぶさってしまうことがある。

それによって、作物が十分に光合成できなくなって、
成長が阻害されてしまう。

これが一番大きい。

他に栄養成分が奪われるといった点もある。


実際に畑にて雑草に負けている農作物を見てみると分かるが、
周りの農作物と比べても小さいのなんの。

こじんまりとしているので、見ていてこっちが情けなくなってくる。


で、これが畑全面で起こってしまうと・・・
生育不良→収量減、品質低下→収入減
となってしまう訳だ。

だから農家は草取りに一生懸命になるという理屈。


ちなみに一口に雑草といっても、植物には変わりなく、
大きく1年生雑草と多年生雑草の2種類がある。

1年生雑草はその名の通り、春に発芽して秋に枯れるタイプ。
多年生雑草は地中に根が残っている限り、何度でも生えてくるタイプ。

この多年生雑草が実にやっかいな存在。

上っ面だけとっても、何度でも生えてくるために、
根っこから引っこ抜かないといけない。

中でもギシギシは最強。

あいつら、大きく成長して周辺の作物や草を片っ端から枯らしやがる。

しかも一度大きく成長すると、
根っこは深いわ、そのくせ抜こうとすると途中でブチッと切れるわ。



そして雑草ってやつは、
どれくらい種が地中に埋まっているのか把握できたもんじゃないので、
人為的に減らすことは難しいが増やさないことは可能。

なので、いかに雑草の種を落とさせないか、を考えていく必要がある。

ギシギシがいい例。
放っておくと種をつけて、その種が畑に落ちるのだが、
その翌年・・・そいつらがわんさか生え出す。

もの凄い勢いで勢力を拡大して
牧草畑のはずがギシギシ畑になってしまうので、
早めに手を打たないといけない。

種をつける前に取り除いてしまう、
もしくは、枯らしてしまうということがポイントになってくる。


なので、1年生雑草に対しては、こまめにカルチを入れることによって
雑草が大きくなる前に除去してしまう。

多年生雑草に対しては、極力人手によって根こそぎ抜き取ってしまう。

といった取り組みが必要になる訳だ。



あと、なんといっても農作物を順調に育て、
雑草との競争に勝てる条件を整えることが最大の雑草防除。

攻撃こそが最大の防御ってやつだ。

農作物が大きく育って、地表面を覆ってしまって、
地表面に光が届かなくなってしまえば、こっちのもん。

地温が上昇しないことに加えて、光合成ができなくなるので、
雑草が生える余地がなくなる。

作物自身の成長を促すという点では「土づくり」
また、早々に農作物によって地表面を覆うという点では、
畝間・株間を狭くするという方法も考えられそうだ。



ちょっとまとまりがない文章になってしまったが、
とりあえず、雑草についてはここまで。

part5では、今までの考え方を整理してみよう。



防除の考え方part3
さて、若干間が開いてしまったが、防除の考え方part3といきましょう。


前回、病気について取り上げたが、
今回は害虫について取り上げることにしよう。


そもそも害虫とは何者か。それから考えてみよう。

害虫と言われているものの多くは
・ 昆虫類(バッタ、カメムシ、アブラムシ・・・etc)
・ 無脊椎動物(ダニ類、センチュウ類)
によって構成されているようだ。


で、害虫は全国どこにでもいるわけではなく、
種類によって分布している地域が決まっている。

で、害虫の分布は
・ 歴史的要因(やつらが自分たちで移動をしたり、人によって持ち込まれたり)
・ 環境的要因(自然環境)
によって既定される。

所謂、外来種と言われるような、
作物と一緒に海外から持ち込まれて分布するようになったとか、
温暖な本州にはいるがが、寒冷な北海道にはいないとか。

まぁ、これも当たり前の話でしょう。


で、害虫による作物への影響を考えるとき、重要なのは
「いる」とか「いない」とかではなく、
「どれくらいいるのか」といった生息密度(単位面積当たりの害虫の生息数)である。

害虫が分布しているといっても、
気候条件や天敵の存在などによって発生が抑えられており、
作物に与える影響がごく軽微で済んでいるケースもあるとか。

逆に、ある程度以上増加したときに「害虫」扱いされるようになるようだ。


そういえば、ある年に防除を行って虫たちを皆殺しにしたら、
翌年、害虫が大発生したという話を何かで聞いたことがある。

天敵もろとも殺してしまったがために、生態系のバランスが崩れたのだろう。

また、気候条件という意味では、
近年の温暖化による影響は注視しておかねばならない。

北海道の場合、本来なら冬の寒さの影響で越冬できずに死んでしまうはずなのに、
越冬して翌年大発生した、なんてケースもあるとかないとか。


ということは、気象条件や生物相に注視しながら、
害虫がある一定数以上に発生しないようにすることが
ポイントになってくるということだ。



とりあえず、part3はこの辺にしておきますか。



やるなJA北ひびき。
今日の日経道内面で不意に見つけた。

JA北ひびきがグローバルGAPの認証を取得したようだ。


=====

農業工程管理で国際認証 JA北ひびき、選果場も対象

2011/2/1 0:33

 JA北ひびき(士別市、佐久間富雄組合長)の蔬菜(そさい)特別栽培部会は、農業生産工程管理(GAP)の実質的な国際標準とされるグローバルGAP認証を取得した。選果場も対象とした認証取得は全国で初めて。各部会メンバーの認証取得も拡大しており、競合産地との差別化戦略を進める。

 2009年の審査で生産者6人が認証を取得。昨年秋に新規3人を加えた計9人と選果場の審査を受け、今年3月から1年間有効の認証を得た。対象はバレイショ、タマネギ、カボチャ、アスパラガス、ブロッコリーの5品目。「他産地より高く買ってもらうことはできないだろうが、『同じ値段なら北ひびきのものを扱おう』というインセンティブは得られる」(大西満青果部長)。

 部会メンバーは現在51人。今年末も新たに2人が取得を目指す。部会長の泉田良仁さんは「300強の項目をチェックすることで無駄の削減や効率化も実現できた。今後も毎月勉強会を開き、管理を徹底していきたい」と話している。

=====

ぼやぼやしていられないっすね。





根っこが生きてれば大丈夫。
砂糖の原料となるてん菜(ビート)ってやつは、
北海道で導入された直後こそは直播が一般的だった。

しかし、ペーパーポットによる育苗技術が開発されてから、
現在はハウスにて育苗→畑に移植というのが一般的。

最近は省力化を図るために、直播が見直されつつあるが。



で、ビートってやつは、ハウスでの温度管理がひじょ~に難しい。

乾燥状態になって、低温だと発芽しないわ、
発芽しても成長が止まるわ。

それを避けるために沢山水をやって温度を高くしすぎると、
今度は葉っぱばっかり伸びて、
ひょろひょろのなんとも弱々しい苗に育つわ。


ビートについてよくよく調べてみると、
実はあいつらの出身地(=原産国)は地中海沿岸性気候な地域。

実は乾いている気候が大好き(多分)。
ということに気がついた。

そこで去る一昨年、ビートの育苗管理において、ある仮説を立てた。

ギリギリまで水分を抑えれば、
根が水分を求めて地下へ地下へと伸びることで、
頑丈な根を張らすことができるんじゃないか、と。

そうすれば、日高山脈の山麓地域特有の
春先(移植直後の時期=ゴールデンウィーク)に吹く大風にも
耐えうる苗を育てることができるんじゃないか、と。


で、やってみた。

散水するときは、じれったくなるほど、じっくり散水。
地中深くまで水が行き渡るようにする。

あとは待つ。根っこより下が乾かない程度を見極めて、
ぎりぎりまで散水するのを控えた。

すると、移植するころには、
ポットの下に真っ白になるくらいの根が生えるようになった。


そして畑への移植が終わって一息ついた5月中旬。

猛烈な大風が吹いた。
移植したばかりで、根付いているかも怪しい苗たちが、
風によって舞い上がった土粒子に叩かれた。

容赦なく。

そして大風が吹いてから数日後、
移植後のビート畑は見るも無残な状態に。

これを受けて、近隣では移植したビート畑を潰す農家もちらほら。


でも、親父と相談の結果、うちは潰さないことにした。
ビートたちの底力を信じて。


大風が吹いてから1週間ほどたったのち、
風害にあって弱っていた苗たちから緑の小さいながらも
命のエネルギーを感じさせるような緑色の葉が出てきた。

半分諦めていたが、見事に復活した。

結局、その年は長雨の影響もあって平年作とはならなかったが、
大風に当たったことを考えれば上々の収量となった。



そして、このビートたちからある教訓を得た。

根っこが生きていれば大丈夫、と。
丈夫な根を育てれば、多少の環境の変化や逆境にも負けない、と。


診断士の勉強をしていて不意に思い出した。

表向き、目立った成果は出ていなくても、焦る必要はない。
まずは基礎をしっかり固めて地力をつけることから。

そうすれば、多少のことでは動じなくなる。


なんてね。


農業の世界で生き抜くための、基礎を固める。
しっかり根を張る。

今年1年はそんな1年にできればグッジョブかな。






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